2009/07/18
エッチ・ミー・ウフン・ウー・イヤン
アーシア・アルジェントの出演作品を調べたことのある人なら、誰もが皆ある一つの作品に辿りつきます。それが「エッチ・ミー・ウフン・ウー・イヤン」!! 本作は出演者にアーシア・アルジェントの名がクレジットされているものの、それ以上の情報を見つけだすことができません。
参考にできることといえば、作品を紹介する以下の一文です。
「天才サオ師と天才サセ女との追跡劇を軽妙に描くエロスムービー。次々と男のタマを手にする無免許スッチーは、ナース、弁護士と姿を変え次々と男たちをイカせ続けていた。しかし、彼女を追うFBIのSEXエージェントが自信満々の股間で立ち塞がり…。 」
………。
どうやら「パイパニック」とか「エロー・ポッター」みたいな、有名映画のエロパロ・シリーズの一作らしいということはわかりました。(元ネタは「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」)
イタリアの至宝と呼ばれる我らがアーシアちゃんがこんな作品に出ているとは到底思えないわけですが、それでも100%そういい切れない部分があって、まずイタリア映画であること、そしてアーシアちゃんはどんなジャンルの作品にも偏見をもたず、かつユーモアの精神も持ち合わせている人だと私が勝手に信じていることなどから、ひょっとしたらひょっとするかも…という思いも拭いきれないわけです。
せめて原題がわかればもう少し情報も得られるのでしょうが、ネット上のパッケージ写真内にも見当たらず、現物も市場から消失している代物なので八方塞がりだったのですが、今流行!?のネットDVDレンタルで一箇所これをレンタルしているところがあったので、借りてみましたっ!! \(^^)/
…で、結論から言うと、この作品の主役はアーシア・アルジェントではなく「アーシア・"ダ"ルジェント(Asia D'Argento)」なのだぁーーーーーー!!!
ちなみにイタリア語では「D'」という語は名詞にひっつく形で使われることがあって、例えばArgentが「アルジェント」とすれば、D'Argentは「アルジェントの~」というような意味合いを持つらしいのです。そのためか、本物のアーシアや父親のダリオ氏も場合によって文脈の中でD'Argentと書かれることがあるせいか、日本でも「アーシア・ダルジェント」や「ダリオ・ダルジェント」などと表記されていることがあるので話がまたややこしくなります。
この「エッチ・ミー~」に出演しているアーシアは名前そのものが「Asia D'Argento」なわけですが、これを見た翻訳担当者が「これはアルジェントのことだろう」と気を利かせたとしてもそれもまた無理からぬことです。
そして、DVDが届いて判明した原題「Prova a Prendermi」ですが、どうやらこれは「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のイタリア語のタイトルそのもの!!
つまり日本で原題通りにするならズバリ「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」にしなければなりません。それはさすがにヤバい…どうする?…原題を生かした日本独自のタイトルを付けよう…オリジナルを損なわず、映画の魅力を最大限に伝えるタイトルを!!…という葛藤があったかどうかは知りませんが、そんな業界の苦労も垣間見ることのできる一作なのでした。(ホントかよ)
そんなこんなで結局この作品は我らがアーシアちゃんとは360度無関係の作品であることがわかりきってしまったわけですが、まぁ、せっかく借りたので見てみることにします…。
何しろ、結果として、後にも先にもレンタル履歴が「エッチ・ミー・ウフン・ウー・イヤン」1本だけという、恥ずかしいプロフィールを某レンタル会社の顧客データベースに残すことになってしまったのだ!!
それならば、ということで、私と同様にアーシアの作品をこれから見ようという人が同じ間違いをするのを防ぐため、そして、このいろいろ調べた時間を無駄にしないためにも(余計無駄な気もするが…)レビューという形でここに記録しておきたいと思います。
一方で、もしこの記事を読んでアーシア・"ダ"ルジェント嬢の方のファンになったという人が現れたとしたら筆者として望外の喜びです。(んなわけない)
ちなみにネタバレを多分に含みますので、未見の方はご注意くださいっ!!
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『エッチ・ミー・ウフン・ウー・イヤン』
(原題:prova a prendermi)
(2004年、イタリア)
監督: Ranieri Guido Maria
出演: Asia D'Argento、Cinzia Russo
人生をストリッパーや娼婦として過ごしてきたアーシア(役名同じ)は、ある資産家の死をきっかけにある計画を思いつきます。資産家の未亡人になりすまし、莫大な遺産を未亡人に代わって受け取ろうというのです。
少女時代に演劇で培った演技力と変装術を武器に弁護士の下へ訪れるアーシア。弁護士はアーシアを未亡人本人と信じて疑いませんでしたが、「遺産相続の手続きには時間がかかる」とそっけありません。
しかし、アーシアはあきらめません。娼婦として培った巧みな性技を武器に、弁護士を誘惑にかかるアーシア。そして弁護士の雄の咆哮を一滴残らず顔で受け止めたアーシアは、まんまと遺産を受け取ることに成功します。
アーシアの詐欺はすぐに発覚し警察が捜査に乗り出します。そしてこの時から、アーシアと彼女を追うラニエリ警部との奇妙な関係が始まることになります。
彼女は今度は看護婦になりすまし、ある資産家の手術にかかる莫大な謝礼金を、医師にかわって受け取ってしまおうという計画をたてます。"幻覚スプレー"という謎のアイテムを駆使し、医師を桃源郷へと誘うアーシア。
未亡人の時の衣装が黒の喪服、黒の下着であったのに対し、今度はナースの白衣、純白の下着であるという鮮やかな色彩の対比がシナリオの入念さを物語っています。
このシーンは医師が絶頂を迎える直前で突然カットアウトされますが、それはあたかも、観客に対しての「まだ、いかせないわよ」というメッセージであるようにも見えます。
二度目の詐欺もまんまとこなしたアーシアは、近くアラブの大富豪がイタリアを訪れることを知ります。婚約者に贈るための宝石を調達しに来るというのです。彼女の次のターゲットが決まりました。
このシーンは、シド・フィールドが脚本術のバイブルとして知られる著書「Screenplay」で示すところの"プロットポイントA"に相当するであろう、重要なシーンです。物語が動き出す分岐点。
詐欺師アーシアという人物のキャラクタが提示された序盤に対し、ここから観客の興味は「いかにアーシアが富豪を篭絡するのか」というポイントに切り替わるのです。
空港職員に変装したアーシアは、空港内で富豪の到着を待つ二人のボディガードに接触します。スチュワーデスのフォーマルな装いで彼らをすっかり魅了した彼女は、まんまと富豪の泊まるホテルへの侵入を果たし、二人の男を満足させながら宝石強奪のチャンスを伺います。
ここで特筆すべきは、ボディガード達が黒人であることです。未亡人として自らを黒で着飾っていたアーシアは、次の看護婦では白に、今度のスッチーでは鮮やかなブルーの衣装を着ています。
彼女は必ず下着の一部を最後まで身に付けているので、それぞれのシーンと衣装の色彩は強く印象付けられます。スッチー時は全裸になりますが、それでも帽子だけは最後まで脱がないという点からも、監督が色彩のバリエーションに拘っているのは明らかです。
そしてこのシーンでは黒人のキャストを使うことで、全裸でありながら男優側の色彩を変えることに成功しているのです。
もはや詐欺師であることが人生そのものとなったアーシア。その後も修道女に変装して資産家から莫大な寄付金をせしめます。
ちなみにこの作品には資産家や富豪がたくさん登場しますが、彼らがどういった資産家なのかは一切語られません。何故なら、それがストーリーを語る上で全く必要のない情報だからです。だからこそ、観客の視線は物語を追うことなく、アーシアの肉体を鑑賞することに集中することができるのでしょう。
最後に、資産家のお嬢さんとのレズ、その使用人を交えた3Pによってこの作品のポルノグラフィー的な見せ場はクライマックスを迎えますが、この後、彼女はこの物語のもう一つの軸である、ラニエリ警部との決着を決意します。
アーシアと警部の間には、お互いをアウトローの似たもの同志として認め合う、立場の違いを超えた特別な絆が生まれていました。しかし、ずっとこのままでいるわけにはいきません。アーシアはマトリックスのトリニティー(とおぼしき格好)に変装し、銃を手にとります。
未だ出会ったことのないアーシアとラニエリ、そしてラニエリの部下ファリーナ。彼らは三者三様の想いを抱えながら、戦いの舞台へと足を運ぶのだったが………。
(個人的評価)
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ストーリー ★☆☆☆☆(1)
キャスト ★☆☆☆☆(1)
美術 ★☆☆☆☆(1)
音楽 ★☆☆☆☆(1)
特殊効果 ☆☆☆☆☆(0)
オススメ度 ★|☆☆☆☆☆(-1)
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総合評価 5点(100点満点中)
あれ!? 意外と評価低い!?(笑)
ちなみにこのようなビデオは出演者が自分の好みかどうかによって評価は180度変わる可能性がある!!ということだけは付け加えておきましょう。
ではまた次回、お会いしましょう☆(ありません)
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魔術子ちゃん、、思い切り見上げていますけれど、ダメヨ!なんて、焦りました。。
返信削除レビューを見て、その映画(タイトルを口に出来ません)をとても観てみたくなりましたので、探してみようと思います。
魔術子ちゃんて、コルセットとか、まさかまだ着けていないですよね…?気になって、眠れません!
探さないでください。何のためのレビューだと思ってるんですか!!(笑) そして、寝てください(^^)
返信削除一カ所、ネットレンタルサイトで見つけたのですが、会員登録するのも何なので、知り合いの元ビデオ屋店長を当たってみることにしました(レビュー気にしない話聞いてない)。
返信削除冗談はさておき、ユルグやダリオは、私が初めて興味をもった映画監督でして、死の王のVHSも上に書いた店長から、長期借り受けしている程大好きです。サスペリア2が、映画というもの、映画監督というものに初めて興味を持たせてくれた、全てのきっかけと言えます。
女囚ΣとかXXX(この二つはギャグ要素が強いですが)、赤い調教?(でしたっけ?佐野史郎が出ていた…)みたいな、AVではなく、ひたすらに興奮を煽るエロスを描いた作品も大好きなので、その手の物も、網羅していきたいですネ…
モーヤンで一度、遠目でカトールさんを見かけ、先日コンピュへ行った際も、カトールさんと思しき方を見かけたのですが、こんな一面もあるとは知りませんでした。笑
わーお、そうなのですか!!
返信削除私も監禁調教モノ大好物ですよー。
完全なる飼育シリーズはちょうど最近情報を仕入れたので、いずれ制覇したいと思っております☆
ビデオ、返してあげてくださいね(笑